画像はABB社より提供
組立ロボットとして活用|双腕協働ロボット
ABBのYuMi®
世の中にある工業製品は、複数の部品を組み立てることによりその機能を発揮します。
例えば、スマートフォンは基板とディスプレイが接続され、ボディの中に組み込まれた状態で販売されているため私たちは気軽に使用できるのです。
しかし、特にスマートフォンのような精密部品を人の手で組み立てるには、熟練の技術と多くの工数が必要です。
そのような問題を解決するために、組立ロボットがあります。組立ロボットはプログラムやティーチングにより瞬時に「熟練の技術」を習得できます。
また、人間と異なり休むことなく稼働できます。
※写真はABB社より提供
組み立てに必要なのは複雑な腕の動き。
YuMiは次のような特徴により複雑な組立を行います。
扱いやすさを考慮したユーザーファーストの仕様も特徴です。
手先にあるカメラで「合いマーク」を読み取ることにより、瞬時に位置補正が可能です。
そのため、組立対象部品やそれを載せたテーブルの厳密な位置合わせが不要です。
万が一作業途中にテーブルが動いても、再度合いマークを読み取れば問題なく組立できます。
部品に置ける複数の凹部と凸部を組み付ける場合、片腕ロボットだと台の上に固定した部品Aに対して、把持した部品Bの位置を合わせる必要があります。
しかし、YuMiなら片方の腕に部品Aを持ち、もう片方の腕に部品Bを持てるため、双方の位置を微修正しながらの組付が可能です。
YuMiは人間が直接ロボットを動かして動作を教示する「ダイレクトティーチング」に対応しています。
そのため、作業内容さえ把握していればジョグ操作不要で簡単にティーチングが可能です。
動作限界に達するとトルク異常を検知して停止するため、ティーチング時にロボットを故障させる心配もありません。
スマートフォンやデジタルカメラなどは、最小単位の部品が複数組み付けられた「モジュール」を組み立てることにより完成します。
YuMiは双腕14軸を駆使して人間と同じようにモジュール組立が可能で、そのまま検査工程に送れるレベルの製品に仕上げます。
これにより、組立ラインでの省力化(ヒューマンレス化)が可能となります。
製品を作る際に必要なのはモジュール同士の組立だけではありません。最小単位の部品一つひとつを組み付けてモジュールにする「部品組付」も必要です。
しかし、部品組付はプリント基板に電子部品を組み付ける、機械部品にOリングを組み付けるなど作業の精密さに加えて絶対に失敗できないという正確性が求められます。
YuMiはこれらを両立できるため、部品組付においてもヒューマンレス化が可能です。
加工や組立が自動化されていても、自動機へのワーク搬送、あるいはワーク投入に人手が必要な場合もあります。
YuMiはワークを適切に把持するだけでなく、搬送先の設備にあわせてワークの姿勢や位置を変更可能です。
※最大可搬重量:0.5kg
シール貼りは一見単純に見えますが、シールの姿勢(角度)や貼る位置、そして剥がれないように貼るなど考えることや確認することが多くある作業です。
とはいえ、人間がやる作業としては単純で高い労務費を払ってまでやってもらう作業ではありません。
YuMiならシールを扱えるばかりでなく、シールの姿勢や貼付け位置を管理しながら、双腕を活かして適切に貼付作業が可能です。
双腕型 YuMi® | |
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可搬重量 | 0.5kg (各腕) |
リーチ | 0.56 m |
軸数 | 14 |
最大TCP速度 | 1.5m/s (各腕) |
重量 | 38 kg (コントローラ内蔵) |
保護等級 | IP30 |
設置方向 | 床置 |
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