技術コラムシール検査とは|検査手法と検査装置を紹介

軟X線検査装置
食品パッケージ検査に最適な検査装置 用途に合わせた豊富なラインナップ
噛み込み検査に最適な軟X線検査装置

シール検査とは

本記事ではシール検査の検査手法や装置について紹介します。

シールとは

食品や日用品などのフィルムパッケージは外周部分が溶着で貼り合わせて閉じられています。中の商品が外に飛び出ないようにしたり、外気と触れることで劣化しないようしたりする機能があります。
シールとは、複数枚のフィルムの外周面を貼り合わせる(溶着する)ことです。レトルト食品やお菓子、マスクなどさまざまなパッケージで利用されています。
主に熱や圧力をかけてフィルム同士を貼り合わせる(溶着する)方法が使われます。

シール検査

シール検査とは

シール検査とは、シールした部分の貼り合わせに不完全な箇所がないかを確認したり、しわが入っていないか、噛み込みが発生していないかを確認したりします。また、シールした部分に開いてしまった小さな穴をピンホールといいます。ピンホールがあると徐々に空気が入ってきて、貼り合わせたフィルムに隙間ができてしまいます。
これらの異常が起きてしまうと、不良品となり品質を保証できません。そのため、生産現場ではシール検査の工程があり不良品の流出を防いでいます。

シール検査が難しい理由

シール部が透明であれば外観検査によって不良品を発見できるでしょう。しかしながら、パッケージは透明とは限りません。
また、ピンホールはとても小さいので見落とす恐れがあります。ほかには、薄い紙やフィルム、髪の毛などのように小さくて密度が低いものが挟まっている場合も、見つけるのは困難です。

シール検査の手法

シール検査の主な手法についてご紹介します。

手法1.赤外線

熱によってシール(溶着)する場合は、熱を加えた直後の温度の分布を測定し、異常な温度がないか検査をします。シール部分に異物が挟まっていると温度の分布が均一ではなくなるため、異物を検出できます。

手法2.内圧ガス

パッケージの内部にガスを注入してシール部からガスが漏れていないか検査します。しわが入っていて密封されていない状態や、ピンホール、傷などを検出可能です。

手法3.X線検査

X線は波長が短くエネルギーの大きな電磁波です。パッケージに使われるさまざまな物質を透過する性質があります。
X線検査装置はパッケージのシール部分にX線を当て、透過したX線のエネルギーを測定して画像解析を行います。ピンホールがあったり、噛み込みが発生したりしているとエネルギーが低下するので異常を検出できます。
パッケージの素材や噛み込んだ内容物の種類によって、検出に最適なX線のエネルギーは異なります。検出の感度を高めるために、エネルギーの小さい軟X線を用いた検査装置もあります。

シール検査に最適|山善の軟X線検査装置の紹介

食品や医薬品をパッケージング時におけるシール検査には軟X線検査が最適です。軟X線は薄い包装材を使っている食品や医薬品の検査に適しています。また、エネルギーが低いX線を使っているため、食品など内容物に対して影響を与えません。商品を劣化させずに検査を行える点も軟X線検査装置が適している理由です。
シール検査の自動化でお悩みの方は軟X線検査装置のご導入をお勧めします。

軟X線検査装置
軟X線検査装置
用途に合わせた豊富なラインナップ
シール検査に最適な軟X線検査装置