FLEX-1|
リニアモータコンベアシステム

リニアモータコンベアシステムFLEX-1の概要

NITTOKUが展開するリニアモータコンベアシステムFLEX-1。全体を見ると水平コンベアのような形をしており、スライダを見るとリニアガイドのような形をした非常に不思議なコンベアです。

画期的なモジュールシステム

画期的なモジュールシステム

レールはモジュール化されており、モジュール毎につけ外しが可能となっています。電車のおもちゃのレールのようにモジュールを繋げて、スライダを走らせて加工モジュールを組み込むものです。生産ラインに組み込めるのは加工モジュールだけでなく、ビジョンモジュール(カメラ)、パーツフィーダー、ハンドリングモジュール(ピック&プレース)など。これだけで、一通りの生産ラインが構築できます。

扱いやすい基本性能の高さ

扱いやすい基本性能の高さ

構造もさることながら、基本的な性能も高いのが特徴。ショックのない滑らかな減速・停止動作が可能です。そして、スライダ上で作業ができるほどの高い剛性。剛性が低いベルトコンベアなどの場合、作業するために一度コンベアとは別の場所に製品をハンドリングする必要があります。
しかし、その場合再度位置決めをしてから加工し、ふたたびベルトコンベアに戻すといったタイムロスが生じます。しかし、Flex-1の場合はコンベア上でそのまま作業できるのです。

なお、Flex-1はゼロからラインを立ち上げることもできますが、既存の生産設備に合わせてFAプラットフォームを提供することも可能です。

製品が解決できる課題

変種変量生産画が可能

変種変量生産画が可能

変種変量生産とは、少量生産から大量生産まで柔軟に対応できる生産ラインのことです。かつての製造業といえば大量生産がメイン、その後時代が移ると多品種少量生産もされるようになりました。しかし、現代求められているのは変種変量生産。一時的に大量生産が必要な商品も、ライフサイクルの短さからすぐに生産ラインの仕様変更を求められます。そのようなとき、モジュール化されたFlex-1であれば、モジュールを組み替えることによってすぐにライン仕様を変えられます。

タクトタイムの異なる工程のバランス

タクトタイムの異なる工程のバランス

コンベアに沿って作業するときにネックになるのがタクトタイムの違い。タクトタイムの短い工程があっても、長い工程に合わせなければなりません。
Flex-1ではスライダの動作ピッチや動作速度を個別に変えられるため、タクトタイムが長い加工が終わったら他のスライダより速く動作させ、タクトタイムの差を少しでも縮められます。 また、ラインの分岐や合流もできます。そのため、タクトタイムの長い工程を別ライン分岐させて、後で合流させることも可能です。

同一工程の複数設置

同一工程の複数設置

Flex-1ではスライダの逆走が可能です。そのため、従来のベルトコンベアでは複数箇所設置していた同一工程は、一箇所で済みます。例えば画像判定→加工A→画像判定→加工Bという工程があったとき、加工Aを終えた後にスライダを逆走させることでふたたび画像判定を行えます。そのため、同一工程を複数設置しなくて済むのです。

製品の特徴(他製品との違い)

180°転換による水平循環

180°転換による水平循環

水平循環そのものは他社の製品でも可能です。しかしFlex-1は180°転換(ターン)による水平循環が可能なのです(サーキュレータ)。通常の水平循環ではエンド部でトラバーサーがスライダを運ぶイメージであるのに対して、Flex-1の水平循環はスライダがそのまま走行して、レールに沿って180°転換します。通常の水平循環より加速度の変化が小さく、スムーズに水平循環が可能です(通常の水平循環もできます)。

クラス1000の工場への導入実績

クラス1000の工場への導入実績

Flex-1はクラス1000の工場への導入実績があります。クラス1000とは28.3L(約300mm四方の立方体)の中に0.5μmの粒子(パーティクル)が1000個以下の状態をいいます。クラス1000の工場では天井から空気を流して、室内のパーティクルの濃度を均一化して薄めています。自動車部品工場や電子・精密部品工場、そして薬品工場や食品工場がクラス1000程度となっています。

スペック情報

Flex-1の基本的なスペックは以下のとおりです。Flex-1の基本スペック

最大可搬重量(kg) 15
最大速度(m/s) 2.5
最大加速度(G) ※1kg搬送時 1.3
位置決め精度(µm) ±5
パレット感機差(µm) ±20
最大耐荷重(N) ※垂直 924
その他仕様
  • 水平・垂直循環
    ※180°転回による水平循環可能
  • コンベア分岐・合流
  • スライダ逆走