電力見える化システムとは、工場で消費される電力の使用状況を、グラフや数値などで見える化し、省エネや効率化を図るシステムです。
電力見える化システムを導入すると、電力のムダを見つけて省エネ対策できます。また、ラインの照明や空調、生産設備の稼働状況を把握して効率よく使用できるなどのメリットがあります。
電力見える化システムは、消費電力だけでなく設備ごとのエネルギーのCO2排出量を把握できるので、カーボンフットプリントの取り組みを始めることができます。
カーボンフットプリントは、企業が温室効果ガスの排出量を調べて、自社製品に表示する制度です。消費者や株主から要望される場合もあるため、企業の社会的責任(CSR)を果たすために重要です。
工場の電力見える化システムは、大きく分けて「計測」「データ収集」「データ分析・見せる化」で構成されています。
電力見える化システムは、まず工場で使っている電力を測定する必要があります。電力を測定するために、「多回路エネルギーモニター(本体および増設ユニット)」を使います。
多回路エネルギーモニターは電圧、電流、電力などを計測できます。さらに、パルス信号を計測することでガスや水道などの使用量も計測可能です。
各設備の分電盤と多回路エネルギーモニターを接続し、ネットワーク経由でデータを転送します。
消費電力や太陽光発電量などを計測し、データを集めます。リアルタイムでデータ収集可能な「電力見せる化・監視プラス」を使います。
集めたデータを解析して、エネルギーの使用状況をグラフや数値にします。また、収集したデータをCO2使用量に自動で換算し表示することができます。
データを収集、解析したら、工場の電力利用状況を「見せる化」します。データを「見せる化」することで、電力のムダを見つけたり、生産ラインの稼働状況を把握したりすることができます。データのは、グラフや表などで視覚化します。
工場内のさまざまな箇所にディスプレイを設置し、イントラネットで常時表示させることができます。
従業員が電力の使用量、太陽光発電量などを簡単に把握できます。
社内の二酸化炭素排出量の実態把握を行うために、電力見える化システム の導入をご支援しました。使用している電力量をリアルタイムで見える化することで、使用電力量の削減を行うとともに、カーボンフットプリントに対応できていることのアピールにつなげています。
工場のCO2排出量を把握することは近年重要になっており、政府からの情報提示の依頼がある場合もあります。 また、企業ブランドの向上につながるほか、ESG投資の対象として選ばれる場合もあります。
工場の電力見える化システムでは、設備単位でCO2排出量を把握できます。 CO2排出量を把握することで、設備ごとの省エネ対策を打つことができるとともに、企業が温室効果ガスの排出量を調べて、自社製品に表示しなければならない「カーボンフットプリント」にも対応することができます。
原材料調達、生産、流通、管理、廃棄・リサイクルなど各プロセスの環境に対する影響を定量的に把握し、企業として適切な対応を行なっていくことが求められています。
導入予定の工場の設備を把握します。生産関連の設備として、機械加工機、組み立て治具などがあります。ほかには、コンプレッサーやクレーン、ポンプなど。
居室スペースには、エアコンや冷蔵庫、パソコン、プリンタやエレベーターなどがあるでしょう。
また、どのようなことに困っているのか、電力見える化システムへの期待などを確認させていただきます。どのようにお役立ちできるのかを説明いたします。
どの設備のエネルギー使用量を計測するか決めます。電気使用量が多く、さまざまな人が扱う設備を選定すると、効率化の施策を立てやすいです。
また、機械加工設備のように、使用するときとしないときの差が大きい設備も把握しておくといいでしょう。
導入するシステムの規模、工数などをもとに御見積を提示します。工事着手日および完了日なども提示します。
保守、運用をどのように実施していくかについてもご説明いたします。
御見積をもとに契約させていただきます。
選定した設備の電力を測定するために、多回路エネルギーモニターを分電盤に接続します。同時に、電力見せる化・監視プラスを用いてデータを解析します。
計測データを解析して、どの設備が消費電力が多いかを確認します。また、無駄に電力が使われていないかどうか確認し、使用時間を変えるなどの施策を考えていきます。
分析の結果をもとに、どのように節電をするか従業員同士で意見交換を行うことが大切です。この意見交換の場では、「なぜこの時間は生産していないのか?」「なぜ電源が切れないのか?」などを議論しましょう。
議論した意見をもとに設備管理部門を巻き込み、問題点を改善するための省エネ施策を実行します。一定期間、データを集めた後に施策の効果を分析し、次に繋げていきます。
施策実行および効果分析はスケジュールを設定して継続的に改善活動が行われるように社内で仕組み化を行うことが重要です。
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