食品工場における検品作業の自動化事例

株式会社コスモス食品は味噌汁やスープなど、フリーズドライの自社商品の生産および受託生産(OEM)を行う会社です。食品はフリーズドライされた後、包装を経て所定の検査に合格して出荷されます。これまで手作業で行っていた検品作業を自動化するため、山善は外観検査装置と軟X線検査装置を組み合わせたソリューションを導入しました。

製品の概要説明

外観検査装置

外観検査装置
外観検査装置

外観検査装置では印字検査やシールずれ検査、そしてピンホール検査を行います。表裏両面の外観を検査でき、異常があった場合、画面上でNGとすぐに分かるように表示します。

軟X線検査装置

軟X線検査装置

軟X線検査装置では噛みこみ検査を行います。多くの商品パッケージは両端をシールのように張り合わせていますが、その部分に商品が挟まれるのが「噛みこみ」です。軟X線検査装置を使用するとパッケージの中の状態がわかるため、噛みこみが発生している商品を検出できます。

製品が解決できる課題

従業員の負担軽減と検査基準の統一

従業員の負担軽減と検査基準の統一

目視による検品作業は非常に目が疲れます。そのため、30分に1回交代していますが、その日の配置人員数によっては、交替のタイミングでしかトイレに行けないなど従業員に負担がかかっていました。また、従業員によって検査基準に差があり、検査基準が一定でないことが課題でした。

しかし、自動検査装置を導入したことにより上記二つの問題を一挙に解決しました。従業員が装置の側にいなくても検品可能であるため、トイレに行くなど自由に行動できます。また、検査基準は装置の設定次第であるため、従業員によって検査基準に差が生まれることもありません。もちろん商品によって設定を変えられるため、商品ごとに常に同じ基準で検品できます。

商品のロス率もオペレーターが意識しやすくなりました。

新人教育の時間削減と人員代替性の確保

新人教育の時間削減と人員代替性の確保

新人を長く働く従業員と同じ基準で検品できるまでに育てるには時間がかかります。しかし、自動検査装置の導入により、教育内容が検品作業そのものではなく検査装置の操作方法に変わりました。そのため、検品作業の教育時間を削減できただけでなく、包装機など他の装置の教育に時間を割けるようになりました。

工場ではさまざまなことが起こり、時には思うように人員配置ができないこともあります。しかし、自動検査ラインの導入により、経験値の少ない人が応援に来ても対応できるようになりました。

結果的に、検査装置の導入により検品作業に必要な人員を2名削減できました。

検品作業を自動化したい場合は、ぜひ山善までご相談ください。