工作機械✕協働ロボット|
プレス機へのマシンテンディングを実現

株式会社大伸はプレス機を使用して自動車部品を製造している会社です。単発プレスを得意とする同社は80t〜150tプレスを主力に最小35t、最大200tのプレス機を保有しています。

今回はプレス機に金型や製品をセットする協働ロボットを紹介します。同社が抱える課題解決のため、山善はテックマンロボットを納入しマシンテンディングを実現しました。

金型や製品のセット、ピックアンドプレースに有効なカメラ

金型や製品のセット、ピックアンドプレースに有効なカメラ 金型や製品のセット、ピックアンドプレースに有効なカメラ

金型を顧客から借りて使用することの多い同社は、その金型が自動機に対応していない場合、自動機に対応できるよう金型の大幅な改修が必要となります。しかし、加工機にテックマンロボットを組み合わせることでロボットが金型に合わせたハンドリングやセットができるため、金型の改修を必要最小限に抑えることができました。

また、金型をセットするときに数mm程度ずれることがあります。しかし、テックマンロボットでTMランドマークを標準装備のカメラで読み取ることにより、自動で位置補正が可能です(空間系座標の原点を設定)。この機能は製品のハンドリング時にも有効で、製品の位置が一定でなくてもハンドリングできます。

フローチャートによる視覚的なプログラミング

フローチャートによる視覚的なプログラミング フローチャートによる視覚的なプログラミング

テックマンロボットのティーチングにおいて、専門的なロボットのプログラミング知識は不要です。テックマンロボットではTMフローと呼ばれるフローチャートを用いたプログラミングインタフェースにより、ドラッグ&ドロップによる簡単な操作と視覚的なプログラミングが可能です。

製品が解決できる課題

現状のレイアウトに合わせたフレキシブルな運用

現状のレイアウトに合わせたフレキシブルな運用

テックマンロボットは、適正なリスクアセスメントを行うことにより安全柵の設置が不要となります。そのため、段取り替えやセット替えを行う際の退避、あるいは使用場所(プレス機)を変更する際の移動が簡単にできます。

制限のない稼働時間

テックマンロボットは人と違い、稼働時間に制限がありません。そのため、急遽休んだ従業員に代わって作業をさせたり、残業時間が上限に達してそれ以上働けない従業員に代わって作業をさせたりといったことを検討できます。ただし、作業によっては標準時間より長くかかってしまうため、さらなる作業効率化を必要とする場合もあります。

多品種少量生産への対応

自社でロボットのプログラミングを行うことで、社内の改善活動で対応できる品種を都度増やすことができます。多品種少量生産への対応させるためにも、導入しやすく、覚えやすいテックマンロボットだからこそ、できることです。また、テックマンロボットが移動できることによって、工場の生産体制を変えることなく多品種への対応、および省力化が可能となっています。

スペック情報

スペック情報
TM5-700 TM5-900 TM-12 TM-14(※)
負荷重量(kg) 6 4 12 14
最大リーチ(mm) 700 900 1300 1100
速度(m/sec) 1.1 1.4 1.3 1.1

※記事中で紹介しているのはTM-14です。