協働ロボットによるネジ締め工程の自動化事例

ネジ締め工程自動化の内容

電子基板のネジ締め工程を自動化した事例をご紹介します。

まず、治具にワーク(電子基板)をセットします。治具はベルトコンベアでネジ締め工程へ搬送され、センサーによって停止・位置決めされます。
次に、治具に貼付されたバーコードを協働ロボットが読み取り、ワークの情報と作業内容を認識します。

協働ロボットはネジ供給機へ移動し、ネジを吸着してピックアップします。その後、ワークに戻り、読み取ったバーコード情報をもとにネジ締め作業を実施します。

このように、ロボットが作業前にバーコードを読み取ることで、多様な種類のネジ締め作業にも柔軟に対応可能となります。

ネジ締め自動化のために導入した製品の紹介

導入製品 製品の概要
協働ロボット「テックマンロボット」
  • 山善が提供する協働ロボットで、標準でカメラを備えています。
  • バーコード読み取りやランドマーク認識による位置補正が可能で、多品種少量生産の段取り替えに強く、導入も比較的簡単です。
ネジ締め供給機
(自動ネジ供給装置)
  • ワーク近くに設置されたネジ供給システムで、ロボットが移動してネジを吸着・ピックアップします。
  • 空圧や吸着方式など、供給方式は設計により最適化されており、組み込みに柔軟に対応可能です。
自動機用ドライバー
(電動ドライバー)
  • ネジ締め制御を行うエンドエフェクタ。特に日東工器製やKilews製などが認定されており、協働ロボットと“Plug & Play”で接続が可能です。
  • 特長として、複数トルク設定、電流制御、ブラシレスモーター搭載、ねじ締めカウンタやエラー検出機能などを備え、高品質な締め付けとミス防止を実現します。

ネジ締め工程自動化のメリット

ネジ締め工程は繰り返し単純作業なので、締め忘れ、締め付けミス、締め付けトルクのばらつき、作業不良によるワーク破損など、さまざまな問題があります。
これらの課題を解決するために、協働ロボット、ネジ締め供給機、自動機用ドライバーを組み合わせてネジ締め工程の自動化を実現しました。
人が行っていた作業をロボットによって自動化することで、省人化、生産性向上を実現できます。
さらに、ネジ締め品質の安定化にもつながります。ロボットは決められた動作をばらつきなく繰り返すことができるので、締め忘れ防止、締め付けの角度ミスやトルクのばらつきなどを防止できます。

バーコード読み取り

ネジ締め

ネジ吸着

協働ロボット「テックマンロボット」の紹介

テックマンロボットは山善が提供する協働ロボットです。
テックマンロボットはさまざまな用途に使用できます。例えば、人がやっている組み立て作業を自動化したり、過酷な作業を人の代わりにテックマンロボットが実施したりできます。

テックマンロボットを活用したネジ締め作業の自動化

テックマンロボットはカメラが標準搭載されていてバーコード読み取りにも対応できます。バーコード読み取ることで多品種、小ロットの組み立てにも対応できます。
また、テックマンロボットはティーチングが簡単という特徴があります。ティーチングが簡単なのでロボットを導入したことがないお客様でも扱いやすいです。
テックマンロボットはランドマーク読み取りによる位置補正機能を備えています。段取り替えなどで、ロボットを動かしたとしても簡単に位置補正ができます。この機能はテックマンロボットにしかない機能です。

山善のテックマンロボットはレンタルが可能です。自社の生産工程で試しに使っていただき、工程に組み込めるか、効果がどの程度かなどをご確認いただけます。
また、テストラボにて専門のスタッフによる説明やデモンストレーション、ワークテストなどを提供できます。お困りごと、要望などお気軽にご相談ください。