検査〜箱詰め〜封函工程の自動化事例|
食品のパレタイズライン

株式会社すかいらーくホールディングス様は、日本国内を中心に数多くのファミリーレストランを手掛けています。人気メニューの一つでもあるピザは、工場で生産・冷凍されたのち、検査や梱包を経て各店舗へと運ばれます。

当事例で自動化した工程の紹介

検査の自動化

検査の自動化

冷凍ピザはシュリンク包装後、コンベヤ上を流れる中でカメラとセンサーが外観・サイズ・印字などを複合検査。透明包装の破れやソースの塗り具合はAIを活用し、印字検査などはルールベースで実施。NG品はその場で除外することで、高精度かつ高速な不良判別を実現しています。

製函・ワークの箱詰めの自動化

製函・ワークの箱詰めの自動化

検査済みピザを箱詰めするため、まず製函機が段ボールを自動で組み立て。同時に2箱を用意し、各箱に4枚ずつ、計7段となるよう積み重ねる搬送ヘッドで配置。そのヘッドは吸着パッド付きで、ピザ表面を傷つけず安定した搬送が可能です。

封函・パレタイジングの自動化

封函・パレタイジングの自動化

製函・箱詰めされた箱は自動封函機で密封。その後、テックマンロボットが吸着パッドで上部を吸着し、台車へ順に積み上げるパレタイジングを実施。片側ずつ積み替える方式で、常にラインが稼働状態となり、待ち時間やロスを最小限に抑えます。

当事例で導入した製品の概要

導入製品 製品の概要
シュリンク後の検査機 カメラとセンサーで包装後の製品を外観・印字・サイズまで高精度に自動検査し、不良品を即時排出します。
製函機 段ボールを自動で組み立て、後工程の箱詰めに備えた安定した箱を連続供給する装置です。
ワークの箱詰め機 検査済みの製品を吸着搬送ヘッドで丁寧に持ち上げ、指定数量ごとに段ボールへ正確に収納します。
封函機 箱詰めされた段ボールを自動でテープ封緘し、安定した梱包状態で次工程に搬送します。
テックマンパレタイジング 協働ロボットが封緘済みの箱を吸着し、効率的にパレットへ積載する自動パレタイジングシステムです。

シュリンク後の検査機

シュリンク後の検査機

冷凍ピザが完成するとシュリンク包装してから検査を行います。シュリンク包装とは、市販の冷凍ピザにも使われる透明のフィルムを用いた包装のことです。

シュリンク包装された冷凍ピザは、ベルトコンベアによって運ばれてきます。そして、検査機を通過するとき、コンベア上面からピザのサイズやシュリンク破れの有無と形状、それにソースの塗り具合を確認します。同時に、コンベア下面から印字検査を行うのです。このとき、検査に合格しなかったNG品は、次の工程へ送らずにライン上で除外します。

製函機・ワークの箱詰め機

製函機・ワークの箱詰め機

検査後のピザを箱詰めするため、製函機で段ボール製の箱を組み立てます。組み立てた段ボール箱を2箱セットし、2箱分に4枚ド王宇ピザを7段積んでいきます。このとき、ピザ1枚につき4つ吸着パッドがついたヘッドを使うため、上面が平坦でないピザでも傷付けることなく確実にハンドリングできるのです。

封函機・テックマンパレタイジング

封函機・テックマンパレタイジング

テックマンパレタイジングは、封函された段ボール箱をセットされた台車の上に積み上げていきます。テックマンパレタイジングのアームの先には吸着パッドが付いており、箱の上面を吸着して台車に積んでいきます。そして、決められた数の箱が台車上に積み上がると、人が次の工程に台車ごと運ぶのです。このとき、片方の台車ごとに積み上げていくため、テックマンパレタイジングや自動化ラインが常に稼働している状態になり、無駄な待ち時間がありません。

製品が解決できる課題

精度の高い検査

精度の高い検査

ピザの検査ではAI機能とルールベース機能を併用しています。シュリンクの破れや穴開きの有無はAIで行い、形状やソース量の検査はルールベースで行っています。一般的な検査機だと技術的にハードルが高い透明なシュリンクの検査ですが、AI機能を使って検査画像の不良箇所に色付けすることで、精度の高い検査を実現しています。

人員削減・生産性アップ

人員削減・生産性アップ

今回の自動化により、4名いた人員を1名に削減できました。この1名は箱になる前の段ボールを製函機に供給したり、台車に積み上げられたピザを次の工程に運んだりする役割を果たしています。ほかの3名は別の作業を担当するようになり、生産性がアップしました。

検査からパレタイジングまで無駄なく自動化したい場合は、ぜひ山善までご連絡ください。