技術コラム電気代の内訳や相場は?
工場の電気代削減の方法を解説

電気代は、工場のランニングコストの中で大きな割合を占めています。そのため、電気代を削減することは、工場の経営効率を改善する上でとても大切です。 本記事では、工場の電気代の内訳や相場、電気代を削減する方法について解説します。

工場の電力見える化システム
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【電気代の内訳】工場でかかる電気代にはどのようなものがあるか

工場でかかる電気代は、工場の規模や業種、設備の種類などによって異なります。また、居室エリアや食堂があるかどうかなどでも異なります。 工場でかかる電気代のおもな内訳を紹介します。

照明電気代

工場の照明器具にかかる電気代です。

空調電気代

工場の空調設備にかかる電気代です。

生産設備電気代

工場の生産設備にかかる電気代です。どのような商品を製造しているか、組み立てだけなのか加工も行っているかによって設備の種類や数は異なります。
例えば、フライスやNC旋盤、マシニングセンタなどの機械加工機、組み立て治具やロボットなどの設備があります。物流のためのクレーンなども含まれます。

事務機器、その他電気代

工場の事務機器にかかる電気代です。居室エリアにはPCやプリンタなどがあります。また、冷蔵庫やレンジ、自動販売機などもあるでしょう。

【電気代の相場】工場でかかる電気料金の平均値

工場は電気を使用する設備が多いため、オフィスに比べて電気代が高くなる傾向があります。また、工場が広いほど、照明や空調などの設備が多く、電気代も高くなります。
工場の電気代は、一般家庭と同じように「基本料金」、「電力量料金」、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」によって決定されます。

工場でかかる電気代は、規模によって大きく変わります。
例えば、中小規模の工場の場合は1か月に10~50万円程度ですが、大規模になると100万円を超え、数百万円の場合もあります。
使用量としては、小さな工場ではおよそ1,000kWh、大規模工場では1,000,000kWh程度になる場合もあります。
また、工場の電気料金は電力会社や契約形態によっても変わります。

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工場の電気代削減の4STEP

工場の電気代を削減するためには、以下の4つのステップに沿って取り組むことが重要です。

1. 電力見える化

電力見える化とは、工場の電気使用量を把握することです。電力の見える化を行うことで、無駄な電気の使用を特定し、どのように節約していけばよいか施策を立てることができます。
電力見える化システムは電気使用量を計測するだけでなく、視覚的に分かりやすいグラフや数値にして従業員に見せることができます。
電気を使うさまざまな設備の分電盤に専用の装置を付けてデータを収集、解析し、イントラネット経由で工場内のさまざまな箇所で表示します。
電気代削減の最初のステップとして、どこにどのくらいの電気が使われているかを従業員が共通理解をすることが大切です。

2. 省エネ診断

電気代の見える化を行ったら、次に無駄な電気の使用を減らします。これらの無駄な電気の使用を削減することで、電気代を大幅に削減することができます。
使用状況を把握して、どの設備の電気代を減らすことができるか確認し、対策をします。
無駄な電気の使用には、以下のようなものがあります。

照明

使用していない時間帯はこまめに照明を消すようにしましょう。帰宅時間にも消し忘れないように気を付けます。

空調

人がいないときに空調をつけないように帰宅時には消します。

生産設備

生産設備は省エネモードがない場合もあります。使用時のみ電源を入れるように気を付けます。

給湯器や冷蔵庫等

夜間や土日、長期休暇のときは給湯器や冷蔵庫など電源を落とせるものは落としましょう。

プリンターやコピー機

無駄な印刷をしないように節約しましょう。また、省エネモードを設定するようにします。

3. 省エネ設備を導入する

無駄な電気の使用を削減しても、工場の電気代を完全になくすことはできません。しかし、省エネ設備を導入することで、さらに電気代を減らすことができます。
省エネ設備には、以下のようなものがあります。

LED照明

工場で使っている照明を白熱灯からLEDに変更すると大きな節電効果が得られます。

空調

古い空調は、最新の空調に比べると効率が悪く電気代がかかります。空調の電気代が高い場合は、置き換えることも一つの手です。
また、空調の温度を調節することで節電となります。夏の設定温度を上げる、冬の設定温度を下げるなどで工夫します。

太陽光発電システム、蓄電池

太陽光発電を導入し、工場の電気を発電します。すべてを太陽光でまかなうことはできませんが、電気代は下げることができます。
また、蓄電池を併用することでさらに節電効果が増します。蓄電池は非常時の電源としても有効です。

4. 再生エネルギーの活用

太陽光発電のように再生エネルギーを活用します。工場の屋上や屋根に太陽光発電システムを設置し、発電した電力は自家消費として各施設に供給します。

山善のエネルギー削減ソリューション

山善は、照明、空調、生産設備など、工場のあらゆる設備の省エネを支援するエネルギー削減ソリューションを提供しています。
山善は電力見える化、省エネ診断、省電力設備導入、再生エネルギーの活用のすべてのステップでお客様にソリューションを提案できます。
まずは工場でどの設備がどのくらいの電力を消費しているか正しく把握する必要があります。
電力見える化システムは、工場のさまざまな設備の電力を視覚的に分かりやすいグラフや数値で見せることができます。電力のデータを収集して解析し、イントラネットでリアルタイムに結果を見ることができます。
専用のエネルギーモニターを分電盤と接続し、解析ユニットで計算します。そして、工場内に設置した各モニターにイントラネットでグラフや数値を送信します。
消費電力だけでなく、太陽光発電量や水道、ガス使用量も測定できます。
山善のエネルギー削減ソリューションは、工場の電気代を削減し、環境にやさしい工場づくりに貢献します。興味を持っていただけた方はぜひお気軽に山善にご相談ください。

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