技術コラムパーツカウンターとは|
用途に合った最適な機種の選び方

部品メーカーにとっては小さな部品一つひとつが貴重な売上の源であり、完成品メーカーにとってはどれほど小さな部品もコストです。いずれの立場においても部品のカウント(計数)は大切です。本稿では、部品の計数時に必要なパーツカウンターについて解説します。

パーツカウンターの省スペース化を実現

コンベアリフターなら約1,000mmの設置スペースで導入可能。パーツカウンターや包装機を含めても約2,000mmと、半分ほどのスペースで導入できます。

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パーツカウンターとは

工業製品を構成する部品には大小さまざまなものがあり、いくら小さな部品でもカウントが必要です。しかし、「部品の数を数える」という単純作業は人間が苦手とする作業であり、パーツカウンターの方が迅速かつ正確に行えます。

パーツカウンターとは

パーツカウンターの種類と向いている用途

光学式パーツカウンター

光学式パーツカウンターは、光学センサーやカメラを使用して計数します。カメラによる計数の原理は、人間が目で見るのと同じです。非接触で計測するため部品を傷つける心配がないほか、光学センサーやカメラで部品を読み取るだけで計測できるため時間を要しません。

ICチップや抵抗器、コンデンサなどの電子部品や、リール上になった表面実装用の電子部品など小さなものの計数に向いています。また、在庫管理や出荷時の計数など、過不足のない正確な計数が必要な場合にも役立ちます。

重量式パーツカウンター

重量式パーツカウンターとは、重量を測って部品を計数するものです。正確には数えるのではなく、あらかじめ登録しておいた部品1個あたりの重量で、計測した総重量を割ることで部品数を算出します。機器構成や計測原理がシンプルで低コストなのが特徴です。

重量をもとに算出するため、ネジやナットなどほぼ均一な重量である部品の計数に向いています。一方で、重量にばらつきさえなければ測定(算出)可能なため、形状に制約がないような部品も測定可能です。また、在庫管理や生産数管理など、大量の小さな部品の数を短時間で確認する場合にも重量式カウンターが向いています。

ベルトコンベア式パーツカウンター

ベルトコンベア式パーツカウンターは、部品がベルトコンベア上を流れており、センサーやカメラを定点配置して計数します。光学式パーツカウンターから派生したようなタイプで、連続的な計数が可能です。

ベルトコンベアは生産効率向上のため、生産ラインで多数使用されます。一方で計数という作業は、それそのものが付加価値を生むわけではありません。そのため、搬送途中に計測すれば生産効率を落とすことなく必要な計数作業ができるというのが、ベルトコンベアー式パーツカウンターの考え方です。光学式や重量式とは異なり、対象としているのは中型〜大型の機械部品やパッケージ製品です。

エアフロー式パーツカウンター

エアフロー式パーツカウンターとは、ベルトコンベア式の搬送手段をエアノズルと圧縮空気に変えたものです。エアノズルから発せられる圧縮空気により小さな部品を搬送し、定点配置したセンサーの前を部品が通過することにより計数を行います。

圧縮空気で搬送するため、対象となるのは小さくて軽い電子部品などです。特に振動や接触にシビアで繊細な部品ほど、この方式が向いています。

マニュアル補助型パーツカウンター

マニュアル補助型パーツカウンターとは、小型で持ち運び可能であり、人間がカウント操作をするシンプルなパーツカウンターです。ボタンやショットピンを押すと、メカニカルな構造を持つカウンターが1つカウントアップされる仕組みのため、誤差が少ないのが特徴です。ただし、計測そのものは人が行うため、計数の精度(数え間違い)は一般的なパーツカウンターと比較して劣ります。

マニュアル補助型パーツカウンターは、少量生産や試作段階など、計測する数が少ない場合に向いています。パーツカウンターが安価であるため、部品の種類やサイズが多種多様で、全種類の部品にパーツカウンターを導入するよりコスト効率が良い場合にも使用されます。

また、複数の種類が混合されている状態で特定の部品のみ計測したり、目視検査において合格品のみ計測したりするなど、計測時に人の判断が必要な場合にも低コストで実施できるのが特徴です。

パーツカウンター導入時の注意点

計測する部品の特性を考慮

パーツカウンターを適切に選定するには、部品の特性を考慮する必要があります。例えばICチップや抵抗器、コンデンサなど小型の電子部品は光学式が適しており、ネジやナットなど重量のばらつきの小さい部品は重量式が適しています。また、振動や接触を避けたいデリケートな部品には、光学式やエアフロー型などの非接触式が適しています。

複数種類の部品が混合している状態でも、マニュアル補助型以外のパーツカウンターを導入したい場合もあるでしょう。そのときは別途分別装置を用意し、各種パーツカウンターを使用できる状態にする必要があります。

必要な精度と速度

パーツカウンターはただ数を数えれば良いわけでなく、場面によって正確さや迅速さが求められることもあります。例えば出荷検査や高単価の部品の管理など、計数ミスによる損失回避のために高精度な計数が必要な場合は、光学式や高精度の重量式を選びます。

一方で、生産ライン上で生産数を計数するなど、スループットを意識した場面での計数にはベルトコンベア式が適しています。計数に対してどのような条件が求められているか、明確にすることが重要です。

導入コストと運用コスト

パーツカウンターの導入検討では、導入コストだけではなく運用コストも検討する必要があります。導入コストが安くても部品の耐久性が低かったり、定期メンテナンスや突発的な修理対応にコストがかかったりすると、結果的に高くなってしまう場合もあります。パーツカウンターに限らず、設備導入では中長期的な視点が必要です。

システム連携の可能性

工場や物流倉庫などでは、実在庫や実生産数をシステムと連動させることが必須です。とはいえ、計数結果を人がシステムに入力すると、手間が増えるだけでなく入力ミスのリスクもあります。そのため、パーツカウンターと管理システムが連携して計数を管理できるのが望ましいです。

また、システムに登録されたデータはリアルタイムで管理する必要があります。そのため、パーツカウンターが持つ計数の情報をリアルタイムで把握できるようなIoT機器や通信インフラの整備も重要です。

操作性とメンテナンス性

パーツカウンターを使用するのは、現場で忙しく働く作業者です。作業者が操作を覚えやすいよう、また操作を間違えにくいようなわかりやすいインタフェースであることが重要です。また、日常点検や消耗品の交換は社内で実施するでしょう。そのため、簡易的なメンテナンスがしやすいかどうか、導入前に確認する必要があります。

設置スペースと環境条件

パーツカウンターを設置するのは、工場内の限りあるスペースです。導入する装置のサイズや重量を調べ、搬入・設置が可能かどうか確認しましょう。設置不可能な場合は、既存装置のレイアウトや作業者の動線を変更する必要があるかもしれません。

パーツカウンターの保護等級など、稼働できる環境を確認しておくことも重要です。業種にもよりますが、工場内はホコリや振動、温度・湿度、それに薬液の雰囲気などさまざまな環境があります。運用コストの話とも共通しますが、中長期的にパーツカウンターを運用できるのか確認しておきましょう。

将来的なスケールアップを考慮

将来的な生産数拡大や、荷物の取扱数拡大に合わせてパーツカウンターの拡張や機能追加が可能かどうかも確認しておきましょう。ただ、あまり先の事情を考慮しすぎると、過剰投資になる可能性もあります。現在と将来のバランスを考え、中長期的にメリットのある仕様を検討しましょう。

供給元のサポート体制

パーツカウンターは導入すれば終わりではなく、作業者が使いこなせなくてはなりません。また、運用中にトラブルが発生することもあるでしょう。そのため、初期設定や操作教育などメーカーのバックアップ体制も確認しておく必要があります。

他にも保証期間の長さや修理対応の良さ(スピード、クオリティなど)も考慮し、数字では表しづらいメリットも踏まえて検討するようにしましょう。

コンベアリフターの活用によりパーツカウンターの省スペース化を実現

一般的な傾斜コンベアは傾斜部だけで1,500〜2,000mm、パーツカウンターを含めると3,000mm近く必要です。搬送作業は直接生産に寄与しないため、限られたスペースの工場ではこの設置面積をできるだけ抑えたいものです。一方、コンベアリフターなら約1,000mmで済み、計数機や包装機を含めても約2,000mmと、半分ほどのスペースで導入できます。

傾斜コンベアの場合

傾斜コンベアの場合

コンベアリフターの場合

コンベアリフターの場合