物質(金属)において硬さは摩耗のしづらさの指標です。例えば、歯車の刃先は互いに噛み合うことで動力を伝えますが、摩耗します。このような場合、刃先に高周波焼入れをして硬度を高めます。
しかし、実際に硬度が高くなったかどうかは、検査しないと分かりません。そこで、有効なのが硬度測定器を用いた硬さ試験です。硬さ試験には二種類あり、破壊試験と非破壊試験があります。
前者は硬度が正確に分かる反面、部品を破壊(くぼみなどの変形を含む)するため、検査した部品を廃棄しなければなりません。
一方、後者は部品を傷つけることなく検査できるため、部品の廃棄ロスがないだけでなく、稼働中の設備についても硬さ試験が可能です。