技術コラムマグネット型のロボットハンド|
山善がオススメする製品を紹介

マグネット型ロボットハンドに求められること

マグネット型の最大の特徴は、ワークの上部や側面から磁力で金属製品を把持できる点です。まず、確実な保持力が得られるよう、ワークの材質(鉄や鋼板など)や厚み、表面状態に応じた磁力設定が重要となります。特に厚みが薄いワークや表面がコーティングされている場合は、磁力の損失や滑りを考慮しなければなりません。

さらに、電磁式の場合は電源トラブル時の保持対策や通電制御の設計、永久磁石方式の場合は脱着の仕組みや安全機構も求められます。また、周囲に磁性体を多く置く現場では誤作動や干渉を防ぐためのレイアウト検討が欠かせません。

マグネット型ロボットハンドが向いている用途

マグネット型ハンドは、鋼板や金属部品の搬送に最適で、板金加工後のワークや自動車のプレス部品、家電筐体の鋼板など、比較的平らな金属製品をスピーディに取り扱います。上面から把持できるため、スペースが限られた工程でもワークの横からチャックする必要がなく、省スペース化に貢献します。

また、吸着型では保持しにくい多孔質な金属部品でも磁力によって安定搬送しやすいのが利点です。ただし、非鉄金属や磁性がない材質には使用できないため、事前のワーク材質確認や工程内での分別が必要になります。

山善がオススメするマグネット型ロボットハンド

シュンク・ジャパン株式会社

シュンクのマグネット型ロボットハンドは、鋼板や金属製ワークを扱う現場にフォーカスした設計が特徴で、ワークサイズやプロセスに対応できるラインアップがあり、例えばEMH-MP 060-B(本体重量2.0kg)は最大14kg、厚さ最大15mmのワークまで対応可能で、強力な磁力によって上部から直接ワークを把持でき、側面に余分なスペースを取らずにハンドリングが行えるのが大きなメリットです。

段階的な把持力調整機能を備え、必要十分な把持力で薄物ワークを把持できる等の柔軟性を実現します。把持中は電力を消費せず安全性に優れ、かつデジタルIO制御によって上位システムへ簡単に統合することができます。

自動車部品や家電など、金属材を多用する生産現場で特に力を発揮します。

シュンク・ジャパン株式会社

ロボットハンドをお求めなら山善へご相談ください

山善では、多様に存在するメーカーの中から貴社がお求めのロボットハンドの選定をお手伝いいたします。マグネット型のロボットハンドの他に、把持(チャック)型吸着型 も取り揃えております。ぜひお気軽にご相談ください。